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永遠の0(ゼロ)
2012年04月05日 (木) 22:05 | 編集
永遠の0 (講談社文庫)永遠の0 (講談社文庫)
(2009/07/15)
百田 尚樹

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 「永遠の0(ゼロ)」(百田尚樹/講談社文庫)読了。

 終戦から60年目の夏、司法試験に落ち続けてぶらぶらしていた健太郎に、祖父の生涯を調べてほしいという依頼が舞い込みます。
 その祖父は太平洋戦争中、零戦のパイロットで、終戦の直前に特攻で命を落としたのだという。

 最初は会ったこともなく、親近感もない祖父の調査に気乗りしなかった健太郎。
 ですが、祖父を知る戦友たちの証言を集めながらその素顔に触れるにつれ、調査にのめりこんでゆく。

 生前を知る人々の証言で、今は亡き人物像を浮かび上がらせるという、「市民ケーン」的な手法で話が進みます。

 読んでいて、この健太郎が調査にのめりこむ過程と、読者の興味の深まりとが同期して、いつの間にか、ページを繰る手が止まらなくなります。

 歴史上の出来事として知っているつもりだった事柄が、生き残りの証言という生な形で提示され、全く違った戦争観を与えられます。
 小説なのかノンフィクションなのか、段々と境目が分からなくなってきます。

 戦争の悲惨はもちろんですが、一人の人間の人生と、その生きざまの波紋が周りに及ぼしてゆくドラマに、胸が一杯になります。
 評判のいい本であるとは知っていたのですが、これほどの威力とは全く予想外でした。

 正直、ラストは涙涙でした。

 感動と同時に、自分の生き方を振り返るいい機会にもなりました。

 作者は戦争の生き残りの言葉を使って、作戦の失敗の原因、責任をだれも取らないといういまだに蔓延る日本の問題なども、鋭く抉り出してみせ、ミクロとマクロの視点が物語に厚みを与えています。

 老若男女、すべての日本人に読んでいただきたい、名作です。

 と、ここまで書いてもまだ読むかどうか迷っている人、巻末に児玉清氏のすばらしい解説があるので、まずそれを読んでみてください。




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