こんな本を読みました。
読んだ本の紹介・感想・メモです。 画像をクリックすると Amazon.co.jp で本を購入できます。
ナショナル・ストーリー・プロジェクト
2007年03月18日 (日) 22:03 | 編集
ナショナル・ストーリー・プロジェクト ナショナル・ストーリー・プロジェクト
(2005/06/29)
新潮社

この商品の詳細を見る


 「ナショナル・ストーリー・プロジェクト」(ポール・オースター 編/新潮社)読了。

 この本はアメリカのラジオ番組から生れたものです。
 作家のポール・オースターがラジオのリスナーに物語を募り、全米から寄せられた物語の中から179編を選んだアンソロジーです。
 ワシがなんだかんだ書くより、まずはオースターが書いている序文を引用した方が、遥かに効果的なプロモーションになると思われるので、引用しまくります。

 オースターはまずラジオでこうリスナーに呼びかけました。

 物語は事実でなければならず、短くないといけませんが、内容やスタイルに関しては何ら制限はありません。(略)いままで物語なんて一度も書いたことがなくても心配はいりません。人はみな、面白い話をいくつか知っているものなのですから。この呼びかけに十分な数の人が応じてくれたら、きっとそれは、自分やたがいについて驚くべき事実を知る絶好の機会となるにちがいありません。このプロジェクトの精神は百パーセント民主的です。どなたからの投稿も歓迎します。送られてきた物語は私がすべて目を通します、と私は約束した。(p.10-11)


 そして、一年間で四千通を超える投稿を受け取ることになるのでした。

 私が読んだ四千の物語のうち、そのほとんどは最後の一語まで読みたくなるだけの力を備えていた。ほとんどはシンプルで率直な確信を込めて書かれていて、書き手にとって名誉にこそなれ少しも恥ではない出来だった。私たちにはみな内なる人生がある。我々はみな、自分を世界の一部と感じつつ、世界から追放されていると感じてもいる。一人ひとりがみな、己の生の炎をたぎらせている。そして自分のなかにあるものを伝えるには言葉が要る。(p.12)



 一つ一つの話が短いので、いちいち間を開けていたらいつまで経っても読み終わりません。
 結果、片っ端から読んでいくことになるのです。
 驚くような偶然とか、どうってことない話とか、ちょっといい話、暴力、悲劇、差別、貧乏、戦争体験・・・、頭の中がごっちゃごちゃになってくる。
 「人間は人間に興味がある」という言葉がありますが、まさにそれ。
 どの物語も興味深いのです。どんどん読まずにはいられない。
 意味のある人生、ない人生。語る価値のある話、ない話。・・・境界線があいまいになってゆく、というか、境界線なんてないんじゃなかろうかと思う。
 意味とは何か、価値とは何か?
 人間が存在すればその数だけ物語があり、語るべき内容、語るべき価値、人生の尊厳がある。


 それはそうと、ラジオといえば、「やる気MANMAN」が三月で終了しちまう。
 なんとも悲しいことです。
関連記事
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL :
コメント :
パスワード :
秘密 : 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
Powered by . / Template by sukechan.