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コトの本質
2007年03月26日 (月) 22:48 | 編集
コトの本質 コトの本質
松井 孝典 (2006/11/29)
講談社

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 「コトの本質」(松井孝典/講談社)読了。

 著者の松井孝典さんは知る人ぞ知る、東大の教授。
 海の誕生を解明した一連の「水惑星の理論」で世界的に有名な人です。

 「まえがき」によると、松井氏に対するインタビューをまとめたものだそうです。
 インタビュアーは中学、高校を同級生として過ごした人物で、年をとるに従い開いていく差に、

 なぜ、自分の人生はこのようなもので、松井君の人生はあのようなものなのか? なぜだ? どこがどう違っていたのか? どうしたって、この悩ましい疑問が頭をもたげてきます。(p.3)

 というわけで、「いったい彼の人生には何が起こっていたのかを知ろうと思いたち、インタビューを申し込みました。」ということなのです。

 松井氏の生い立ちや、その時々でどのように物を見、考えて来たのかが語られます。
 ものの見方や考え方、「水惑星の理論」のアイデアを思いつくまでのいきさつなど、どこを切り取っても興味深い内容です。
 「考える」というのはどういうことなのか。
 考えることのプロフェッショナルが、真剣に、「考える」ってことの意味や方法を語っているわけです。
 とにかく、脳味噌の駆動の仕方のレベルが桁外れです。
 単に普通より頭がよいってこともあるのでしょうが、考えて考えて考え抜くというそのしつこさや徹底振りが凄い。

 ときには、何十年にもわたって、ああでもないこうでもないと考え続けます。その果てに起きる、この見えた瞬間の快感はたとえようもありません。人間は、自分の求めているものを、見るために生きているのだ。そう私は思います。(p.18)


 考えてない人にはひらめきません。ずっと考え続けているから、ひらめきというものがあるのです。何もしなくてもひらめくと思っている人がいますが、そういう人は、考えたことのない人です。(p.29)


 そして、「考える」といっても、何をどう考えるのかが問題なのです。
 受験勉強の弊害は、人から与えられた問題を解く訓練しかしていない人ばかりが育ち、そういう人は解くべき問題を自分で作れないのだという。

 秀才と呼ばれ、大学に残って学者になる人間はいっぱいいます。しかし、現在のいわゆる秀才というのは所詮、与えられた問題が解けるだけの人間です。解くべき問題がつくれない人が、多い。問題がつくれない人はエリートではありません。(p.60)


 松井氏は考えるプロだからこういうことを盛んに強調するのでしょう。
 人がつくった問題を考えても、それは考えるということには違いないのでしょうが、松井氏にとってはそれでは単に頭の体操でしかない。
 まだ誰も解いていない問題(研究テーマ)を、世界中の誰よりも早く解いて、論文を書く。
 オリジナルの研究ができない者は評価されないという、厳しい最先端の世界で生きている人の意見なのですな。

 歴史とは何かについても、私にしか考えられないことを考えたい。あるいは、人間とは何か、我々とは何かだって、まだ誰も考えたことのないような見方をしたい。文明とは何かだって、ほかの人がいまだかつて考えてなかったような文明論を考える。これが、基本的な私のスタンスです。(p.119)


・・・勉強になりました。


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