こんな本を読みました。
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リドリー・スコットの世界
2008年01月05日 (土) 21:54 | 編集
リドリー・スコットの世界リドリー・スコットの世界
(2001/04)
ポール・M. サモン

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 「リドリー・スコットの世界」(ポール・M・サモン/扶桑社)読了。
 映画監督リドリー・スコットの生い立ちから、「ハンニバル」製作途中までを綴った、とても面白い読み物です。
 著者はスコットと親しい人物で、スコットの肉声が多数収録されております。
 いろいろな裏話を知ってしまうと、どの作品ももう一度見直したくなってきます。

 リドリー・スコットというと、そのキャリアの初期に撮った「エイリアン」、「ブレードランナー」などSF映画の名作がすぐ思い浮かびますが、意外なことにスコットは「エイリアン」を撮るまでSFには興味がなく、知識もなかったとのだそうです。
 「デュエリスト/決闘者」という第一作目の映画は、ジョゼフ・コンラッド原作のナポレオン戦争時代のフランスの話で、第二作目としてなんと「トリスタンとイゾルデ」の準備に入っていた!
 しかし、時は1977年、スコットはチャイニーズ・シアターで「スターウォーズ」を観て衝撃を受けます。
 それと時を同じくして、20世紀フォックスの幹部がカンヌ映画祭で「デュエリスト/決闘者」を観て、スコットの才能に惚れ込み、彼に監督を依頼すべく、面白そうな脚本を探し始めるのです。
 そして、スコットの元に「エイリアン」の企画が持ち込まれるのでした。
 SF映画を「とてつもなく馬鹿げたもののように思っていた」(p.124)スコットがもし「スターウォーズ」を観ていなければ、「エイリアン」を撮る気になったでしょうか?
 偶然の巡り合わせで、あの名作が生れるわけっすね。

 さて、我々日本人にとって、スコット作品の中で最も思い入れの深いのは「ブラック・レイン」ではないでしょうか。
 更に言えば、「ブラック・レイン」イコール松田優作の映画であると考えている人も多いでしょう。
 本書の中でスコットの松田優作評があるので、引用します。

 「彼は、じつに痛快な日本のテレビドラマの主演で知られている、本質的にはコメディ俳優だった。たぶん、優作は大勢の女性ファンから愛されていた人気者だったろう。ともかく、日本では絶大な支持をうけていた男だ。個人的には、彼をどんなふうに感じていたかって じつに良いやつだったよ。正真正銘の、ナイス・ガイだった」(p.217)

 「ブラック・レイン」については、当初監督にポール・バーホーベンが予定されていたが降板したとか、コンクリン(M・ダグラス)が佐藤(松田)を殺してしまうシーンを撮影していたが、後で差し替えたとか、まあとにかくいろいろなトリビアが載ってます。

 リドリー・スコットに興味がない人でも、映画制作システムの舞台裏が垣間見られて、楽しく読めると思います。

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