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生物と無生物のあいだ
2008年04月27日 (日) 21:57 | 編集
生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891)生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891)
(2007/05/18)
福岡 伸一

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 「生物と無生物のあいだ(福岡伸一/講談社現代新書)読了。

 人は瞬時に、生物と無生物を見分けるけれど、それは生物の何を見ているのでしょうか。そもそも生物とは何か、皆さんは定義できますか?(p.3)

 というプロローグから始まります。

 確かに不思議なのだこれは。
 たいていは明らかに分かり切っているわけです。
 スーパーで売られている肉は死んでいる。
 死んでいる肉を生き返らせることは絶対にできません!
 一方、それを買う人間は生きている。
 人間を構成している細胞の一つ一つは生きている。
 
 ここまでは了解。
 
 死んでいる肉を人間が食べて、肉が分解されて人間の細胞に取り込まれると、死んでいた肉は生きている細胞を構成する部品となるわけです。
 ここで、混乱が生じます。
 明らかに死んでいるものが、次の瞬間には明らかに生きているとしか言いようのないふるまいをし始める。
 これは死んでいるものが生き返ったと考えるべきなのか?
 あるいは、そもそもワシらが当たり前に考えている、生物と無生物の定義が間違っているのか?

 本書の前半は、野口英世は現在の基準でみるとほとんど意味のある発見をしていなかったという、ワシら一般人にとっては驚きの事実から始まります。
 そして、オズワルド・エイブリーやロザリンド・フランクリンなどという、あまりスポットライトは当たりませんが、非常に重要な研究をした科学者たちと、DNAとは何かという読み物です。
 この辺は文章がものすごくうまいので、すらすら読み進められます。
 それが、生命とは何かという疑問に対する一つの答え、「生命とは自己複製するシステムである」という定義に至る道のりであるわけです。

 しかし、福岡さんはプロローグでこう記しています。

 結論を端的にいえば、私は、ウイルスを生物であるとは定義しない。つまり、生命とは自己複製するシステムである、との定義は不十分だと考えるのである。では、生命の特徴を捉えるには他にいかなる条件設定がありえるのか。生命の律動? そう私は先に書いた。このような言葉が喚起するイメージを、ミクロな解像力を保ったままできるだけ正確に定義づける方法はありえるのか。それを私は探ってみたいのである。(p.38)


 本書の後半の記述は、段々と小難しくなっていきます。
 福岡さんがアメリカで行っていた研究の詳しい解説が中心になってます。
 一生懸命分かりやくす伝えようとしている努力がありありと理解できるのですが、それでもワシのような素人には難解に感じてしまいます。
 たぶん、自分の見出した結論をリアルに理解してもらうためには、実験の過程を読者にも追体験してもらうことがどうしても不可欠だ、という判断でありましょう。

 生命とは動的平衡(dynamic equilibrium)にある流れである。


 これだけだと何が何だか分かりませんが、読んでみれば、なぜこの結論に達したのかがわかる仕掛けになってます。



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コメント
この記事へのコメント
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2008/05/05(月) 11:15 | | #[編集]
コメントありがとうございます。
5月5日の鍵コメ様。
コメントありがとうございます。
解ったように感想書いてますが、ワシもそうとうに難しく感じました。
もう一度読み返してみたいと思わせる力のある本ですね。
2008/05/14(水) 21:30 | URL | tera104 #-[編集]
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