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マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと
2010年11月04日 (木) 22:03 | 編集
マーリー―世界一おバカな犬が教えてくれたこと (ハヤカワ文庫NF)マーリー―世界一おバカな犬が教えてくれたこと (ハヤカワ文庫NF)
(2009/03/05)
ジョン グローガン

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  「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」(ジョン・グローガン/ハヤカワ文庫)読了。

 「マーリー」はちょっとおバカなラブラドール・レトリーバー、レゲエのスーパースターにちなんで命名されました。
 新婚のジョンとジェニーが、マーリーを飼い始めてから看取るまでの13年間を綴ったエッセイです。
 全米大ベストセラーで映画化もされました。

 本書の中で著者がマーリーを飼い始めてから調べて知るのですが、ラブラドール・レトリーバーには比較的小さめで従順なイギリス系と、体が大きくエネルギーに満ちたアメリカ系の二系統あり、知らずに買ったとはいえ、どうやらマーリーはアメリカ系だったらしいのです。

 そのアメリカ系のなかでも、体重45キロ超で特別に活発な犬がマーリーだったのですな。
 やらかすことは、犬を飼ったことのある人ならだれにでも心当たりがあるようなこと(リードを引っ張ったり、人間の食べ物をくすねたり、家具をかじったり、口に入るものは何でも食べちゃったり・・・)がほとんどなのですが、体がでかいのと力が強いのとで、通常より被害が甚大になるのでした。

 時は移り、グローガン夫妻は三人の子供に恵まれます。
 おバカなはずのマーリーなのに子どもにはぜったに逆らわないし、赤ちゃんのそばに静かに守るように寄り添うという忠誠心も示します。
 一度退学となったしつけ教室にも再挑戦、見事卒業し、それほどバカでもないような。

 犬のマーリーが主役であることは間違いないのですが、家族の問題、特に著者と妻との間の問題もきちんと描かれていて、著者の文学的決意のようなものも感じ取れる作品となってます。
 単なる馬鹿犬の話を面白おかしく書いただけ、というような浅いものではなく、人と犬との関わり、未熟だった夫婦の成長の物語としてキッチリ成立しています。

 後半、老いて衰えていくマーリーとの触れ合いや、愛犬への思いを綴った文章には、犬を飼ったことのない人ですらほろりとさせられるでしょう。
 犬はその短い寿命で、生まれてから死ぬまでの一生を人間に見せ、命のなんたるかを教えてくれるのだ、といいますが、まさにグローガン家の人々はマーリーからさまざまなことを学ぶのです。

 常識はずれな考えかもしれないけれど、マーリーを失ってみてはじめて、すっかり合点がいったことがある。マーリーは良き師(メンター)だったのだ。教師であり、手本だったのだ。犬が・・・(略)・・・人生において本当に大切なのはなんなのかを、身をもって人間に示すなんて、できるのだろうか? 答えはイエスだと僕は信じている。忠誠心。勇気。献身的愛情。純粋さ。喜び。そしてまた、マーリーは大切でないものも示してくれた。犬は高級車も大邸宅もブランド服も必要としない。ステータスシンボルなど無用だ。びしょぬれの棒切れ一本あれば幸福なのだ。犬は肌の色や宗教や階級ではなく、中身で相手を判断する。金持ちか貧乏か、学歴があるかないか、賢いか愚かか、そんなことは気にしない。こちらが心を開けば、向こうも心を開いてくれる。それは簡単なことなのに、にもかかわらず、人間は犬よりもはるかに賢く高等な生き物でありながら、本当に大切なものとそうでないものとをうまく区別できないでいる。(p.423-424)



 これを読むと自分も犬を飼いたくなるかもしれません。
 なかなかに危険な一冊ともうせましょう。



 映画化されました。
マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと (特別編) [DVD]マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと (特別編) [DVD]
(2010/06/25)
オーウェン・ウィルソン、ジェニファー・アニストン 他

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